その強みは今日も強みですか?環境が変わると強みは裏返る

牛丼の吉野家には、牛丼一筋という強みがありました。米国産の牛肉の味を引き出すために白ワインをもとにした発酵調味料まで使い込み、百年以上うまさを追いかけてきた末の一筋です。

その強みが、BSE問題で一夜にして弱みに変わりました。米国産以外の牛肉を使えば、味のつり合いがすべて崩れてしまう。一筋であったぶんだけ、逃げ道がなかったのです。強かった理由と、動けなくなった理由は、まったく同じものでした。

吉野家は豚丼などの新しい商品を出して、この危機を切り抜けました。当時の社長はアルバイトから上がった方で、社員の誰よりも牛丼に愛着があったはずです。今までやってきたことを自分で否定して舵を切るのは、たやすいことではありません。

外の環境が変わるということは、かつての強みが強みでなくなるということです。貴社がいちばん自信を持っている強みは、今日も強みですか。

この話に関係する記事:なぜ今「AI時代の経営戦略」が必要なのか?中小企業のAI経営活用が命運を分ける理由

この記事を書いた人
中丸 秀昭
中丸 秀昭

日本WEB戦略研究所株式会社 代表取締役。
AIで自働化する「導線経営®」コンサルタントとして、100名以下の中小企業が売上アップに直結する仕組みづくりを支援。集客・営業・販売までを一気通貫で設計する導線経営® × AI活用による収益改善を得意とする。

コンサルティング歴28年以上、300社超の業績アップ・人材育成に携わり、全国の商工会・商工会議所、大手上場企業などでの講演・研修実績も多数。著書に『売上が2倍に上がる法人営業戦略の教科書』『儲かる会社88の鉄則』などがある。