差別化が続かない理由|真似されるものと、されないもの

差別化を考えるとき、多くの会社が目に見えるところから手をつけます。設備、内装、商品の形。けれども、目に見えるものを真似た時点で、それは差別化ではなく、すでに二番煎じです。

困ることがもう一つあります。表面に出ている部分は、他社もすぐに追いついてきます。追いつかれるものに時間とお金をかけても、中長期の戦略にはなりません。形のあるもので差を付けようとするかぎり、この繰り返しから抜けられません。

金沢の加賀屋は、旅館の番付で三十五年以上一位であり続けました。支えたのは、おもてなしです。宿を出る日は玄関だけでなく、駅のホームでも見送ります。都内のあるタクシー会社は、支払いのあとにポケットティッシュを渡します。中には感謝の言葉と、小さな折り鶴が挟んであります。折っているのは運転手さん本人です。

設備は買えますが、駅まで見送る気持ちと、鶴を折る手間は買えません。貴社が差別化と呼ぶものは、目に見えますか。

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中丸 秀昭
中丸 秀昭

日本WEB戦略研究所株式会社 代表取締役。
AIで自働化する「導線経営®」コンサルタントとして、100名以下の中小企業が売上アップに直結する仕組みづくりを支援。集客・営業・販売までを一気通貫で設計する導線経営® × AI活用による収益改善を得意とする。

コンサルティング歴28年以上、300社超の業績アップ・人材育成に携わり、全国の商工会・商工会議所、大手上場企業などでの講演・研修実績も多数。著書に『売上が2倍に上がる法人営業戦略の教科書』『儲かる会社88の鉄則』などがある。