何工程が人の手のままですか?AI秘書がお調べして
貴社だけの診断レポートをご提示します。
【ご注意】
本記事の内容は、執筆時の筆者所感・見解をまとめて“全てAIで自動投稿”したものです。
制度・サービス・市場の状況は変化するため、現在とはタイムラグが生じる場合があります。
漫画でわかる!今回のテーマ

「そろそろ新しいお客様を取りにいかないと」——売上を伸ばしたい社長が、まず口にする言葉です。展示会に出る、広告を出す、隣の県まで営業に行く。話はたいてい、そこから始まります。
ですが、成長戦略の順番として見たとき、そこは出発点ではありません。新しいお客様の数を増やすことと、既存客に売上の柱をもう1本つくることは、同じではないのです。
事業を伸ばす道筋は、商品とお客様の組み合わせで整理すると4つしかありません。そして7〜8割の経営者・経営幹部の方が、そのうちの同じ1つを選び、同じところで遠回りをされます。
この記事では、コンサルティング歴28年・300社超の現場から体系化した導線経営®の視点で、次に何を、誰に売るのかを決める順番についてお伝えします。
1.成長戦略の「次に何を売るか」で、8割の社長が同じ選択をする
1-1.売上を伸ばしたいとき、最初に浮かぶのは「新しいお客様」

「今期は売上を1割伸ばしたい」。そう決めた社長が、次に何を考えるか。私が見てきた限り、9割方は「新規開拓をどう増やすか」へ向かいます。具体策もすぐに出てきます。展示会に出よう、web広告を出そう、営業エリアを隣の県まで広げよう、と。
お気持ちはよくわかります。売上が足りないのはお客様の数が足りないからだ、と考えるのが、いちばん自然だからです。
ただ、従業員20〜30名規模の会社で、新規開拓に本気で動ける人は限られます。多くの場合、社長ご自身と、営業の1人か2人です。
つまり新規開拓を選んだ瞬間に、社内で最も高い時間が、そこへ吸い込まれていくということです。決めているのは打ち手ではなく、資源の行き先なのです。
1-2.新しい相手に新しい労力をかける前に、見るべき場所がある
ここで一度、立ち止まって考えていただきたいことがあります。新しいお客様に売るというのは、実際には何をすることなのか、という点です。
相手はまだ貴社をご存じありません。ですから、まず認知していただき、信用していただき、その上で買っていただく。この3段階を、1件ごとにゼロから積み上げることになります。
一方、すでにお取引のあるお客様は、この3段階をとうに越えておられます。同じ100万円の売上をつくるとして、3段階をゼロから積む相手と、3段階を越えている相手。どちらが早いかは、考えるまでもありません。
それでも新規開拓が先に浮かぶのは、「いまのお客様には、もう出せるものがない」と思い込んでおられるからです。売り切った、と。
本当にそうでしょうか。ここを確かめるために、次章では伸ばし方そのものを4つに分解してみます。
2.伸ばし方は、4つしかない
2-1.商品と顧客の組み合わせで整理する4つの選択肢

「どのような商品・サービスを、どのような市場で売っていくのか。誰に売っていくのか」。事業成長・企業発展を考えたとき、これはとても悩ましい課題です。
ところが、そのパターンは4つしかありません。商品が既存か新規か。お客様が既存か新規か。この2つの軸を掛け合わせるだけだからです。
1)市場浸透戦略。既存の「商品・サービス」を、既存の「市場・顧客」に対して販売していく戦略です。
2)新商品開発戦略。新規の「商品・サービス」を、既存の「市場・顧客」に対して販売していく戦略です。
3)新市場開拓戦略。既存の「商品・サービス」を、新規の「市場・顧客」に対して販売していく戦略です。
4)多角化戦略。新規の「商品・サービス」を、新規の「市場・顧客」に対して販売していく戦略です。
一般に成長マトリクスと呼ばれる整理の仕方ですが、名前は覚えていただかなくて構いません。大事なのは、貴社が次に打とうとしている一手が、この4つのどこに入るかです。さて、貴方なら経営者として、何番の戦略を採択されますか。
2-2.定石は「新市場開拓」ではなく「新商品開発」
この問いを出すと、およそ7〜8割の経営者・経営幹部の方が「3)新市場開拓戦略」とお答えになります。いまの商品を、新しいお客様へ。冒頭の「そろそろ新しいお客様を」と、同じ発想です。
ですが定石として、正解は「2)新商品開発戦略」です。いまのお客様に、新しい商品・サービスをお出しする。こちらが先に来ます。
こう申し上げると、「なぜだ、何を根拠にそんなことを…」とおっしゃる経営者の方もいらっしゃいます。ですが、過去の歴史を見ても、弊社がご支援した事例でも、新商品開発戦略であると断言できます。
理由は単純です。3)は、商品はそのままで、相手だけが未知になります。2)は、相手はわかっていて、商品だけが新しくなる。抱える未知の数が、1つ違うのです。
未知が1つなら、うまくいかなかったときに原因がわかります。未知が2つあると、商品が合わなかったのか、相手が違ったのかが、いつまでも判別できません。
「言われてみれば、確かにその通りだと思います…」。次章の2社をご覧いただいた後、多くの経営者の方がそうおっしゃいます。
煩わしさを感じている経営者様へ
やめませんか?
3.既存客に新商品を出した2社
3-1.預かる仕組みを足したクリーニング店

ここからは、実際にいまのお客様へ次の一手を出した2社をご紹介します。まずは、某クリーニング・チェーン店の事例です。
この会社が足したのは、新しい染み抜きの技術でも、新しい店舗でもありませんでした。お客様にとってかさばる衣類など(コートや毛布など)を、クリーニング後にそのままお預かりするレンタルクローゼット事業です。
お客様から見れば、頼む相手も、持ち込む店も、これまでと同じです。ただ、これまで自宅に持ち帰っていたものを、置いてこられるようになった。それだけの違いです。
会社側から見ると、今まで月ごとにバラツキがあった売上に、毎月定額で入金される、家賃のような収益の柱ができたことで、経営が非常に楽になりました。
ただ、ここで見ていただきたいのは、売上の中身ではなく順番のほうです。この会社は、新しいお客様を1件も増やさずに柱をもう1本立てました。しかも「預かる」という仕事は、クリーニングという本業の延長線上にあります。
3-2.既存客の3割が即決した石油販売店
もう1社は、某石油販売店の事例です。こちらは、もう少し切迫した状況にありました。順調だった業績が直近2〜3年で悪化し、従業員数約50名という固定費が重くのしかかっていたのです。
「地道に新規開拓を…」と言っている時間的猶予はありません。数字が返ってくるまでに何か月かかるか読めない打ち手に、会社の残り時間を賭けられる状態ではなかったのです。
そこで突破口にしたのが、地元密着で展開してきたことによる、既存客との極めて良好な関係性でした。すぐに使える資産は、そこにしかなかったということです。
ご提案したのは、既存客にニーズがありそうなウォーターサーバーのレンタル・設置です。石油とウォーターサーバー。商品としては別物ですが、「地元のご家庭に、暮らしに要るものを届ける」という点では地続きでした。
結果は、3割以上の既存客が即決。後に5割を超える既存客が導入し、V字回復に成功しています。新しいお客様を探しにいった時間は、ここでも1日もありません。
2社に共通して言えるのは、既存のお客様に新たな商品・サービスを提供しているのであって、既存の商品・サービスを新たなお客様に販売しているのではない、ということです。
4.新しい商品は、自社で開発しなくてよい
4-1.江戸の商人が、火事のときに井戸へ投げ込んだもの

ここまで申し上げると、「新商品と言われても、うちに開発力はない」という声が必ず出ます。ですが、2)新商品開発戦略だからと言って、新たな商材・新たなサービスを自社で開発する必要はありません。先ほどのウォーターサーバーも、あの会社が発明したものではないのです。
このようなビジネスの考え方を、江戸時代の商人はよく知っていました。「火事と喧嘩は江戸の花」と言われたほど火事が頻繁に起こっていたようですが、江戸の商人は火事が起こった時、真っ先に顧客台帳を井戸に投げ込んで逃げたそうです。
帳簿は丈夫な紙でできていたので、家が崩れ落ちた後に井戸から帳簿を取り出して、また商売を続けることができたというのです。
お店がない、商品がない状態でも、お客様との関係が残っていれば商いは続けられます。逆に、立派なお店、素晴らしい商品がいくらあっても、お客様がいなければ商いを続けることはできないのです。
江戸の商人が井戸へ投げ込んだのは、紙の束ではありません。これまで積み上げてきた、お客様との関係そのものだったということです。
先日訪問した、200億を超える某一部上場企業も同じでした。2年以内に400億を達成しようとしている成長戦略は、3)新市場開拓戦略ではなく、2)新商品開発戦略です。
自社の強み・本業を柱としながらも、同じお客様の多様なニーズにいかに応えるか。江戸の商人がやっていたことを、商品ラインナップを増やすという現在のやり方・手法で展開しているだけなのです。
4-2.社長が決めるのは、新規開拓の量ではなく順番
ここまでを、社長の仕事として整理します。導線経営®の視点で申し上げると、これは打ち手の量の話ではなく、順番の話です。
中小企業にとって最も優先すべきことは、資源を集中し本業を極めること、すなわち1)市場浸透戦略です。ここが済んでいない会社は、どの戦略を選んでも薄くなります。
その上で一歩踏み出した事業拡大を図るのであれば、既存客をメインに据えたビジネスを先に展開する。さらにもう一歩進めるのであれば、そこで初めて新規客を開拓する。これが定石の順番です。
順番が決まったら、あとは紙に落とすだけです。紙を1枚ご用意いただき、縦に商品(既存・新規)、横にお客様(既存・新規)をとって、4つの欄をつくってください。
埋める順番も決まっています。まず「既存商品×既存客」の欄から埋めます。いまのお客様に、いまの商品をもっとお使いいただく余地を、思いつく限り書き出してください。
ここで手が動くうちは、次の欄へ進んではいけません。書けることが残っているということは、本業を極める余地がまだあるということだからです。
書けることが尽きたら、次に「新商品×既存客」の欄へ移ります。いまのお客様は、貴社以外のどこから何を買っているか。そのうち、貴社が仕入れてお届けできるものはないか。この2問で埋まります。
新規のお客様が絡む残りの2つの欄は、最後です。順番を守っていれば、そこが空欄のままでも不安になりません。まだ進む段階ではない、というだけのことだからです。
この作業自体は、1時間もあれば終わります。にもかかわらず、多くの会社ではこの紙が一度も書かれないまま、新規開拓の予算と人員だけが先に決まっていきます。
5.まとめ:本業を極めた会社だけが、次の一歩を踏み出せる!

最後に、ここまでの要点を振り返りましょう。今回お伝えしたのは、導線経営®の視点で見た、次に何を、誰に売るのかを決める順番の話でした。
- 伸ばし方は4つしかない——商品が既存か新規か、お客様が既存か新規か。その組み合わせだけで決まる!
- 7〜8割の社長が選ぶ「いまの商品を新しいお客様へ」は定石ではない——先に来るのは「いまのお客様に新しい商品を」!
- 2社とも、新しいお客様を1件も増やさずに柱を立てた——預かる仕組みも、ウォーターサーバーも、相手はいまのお客様だった!
- 新しい商品は、自社で開発しなくてよい——江戸の商人が井戸へ投げ込んだのは、お客様との関係そのものだった!
大切なのは、打ち手を増やすことではありません。4つのうちどこから埋めるかという順番を、社長が決めることです。順番さえ合っていれば、同じ労力でも返ってくるものが変わります。
今日からできる一歩は、紙を1枚とって4つの欄をつくり、左上の「既存商品×既存客」だけを埋めてみることです。かかる時間は1時間で足ります。
貴社には、いまのお客様に次にお出しする商品がありますか?
煩わしさを感じている経営者様へ
やめませんか?

